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夢追い浪人の途中下車

今までここに来た人:
今ここにいる人:

「神頼みで人捜し」
始まりの町にて2

情報屋の中間報告

 ←教導開始と冷たい覚悟 →花映塚:(相変わらず懲りない)銀の月、また怒られる

「よお、色男。煙草持ってへん?」

 とある晴れた昼時、いつもの闘技場での修業を早めに切り上げて町を歩いているとそんな声が掛かった。
 話しかけてきたのは、黒髪に白衣の男。
 その手には何やら皮の袋が握られている。
 もちろん、こんな恰好でこんな特徴のある喋り方をする奴は知り合いどころかこの町には一人しか居ない。

「……何でわざわざ俺に聞くんだよ?」
「いやあ、だって兄ちゃん、金持ってそうやん」

 名前を言わないように問い返すと、リカルドは笑いながらそう返した。
 まあ、こいつが話しかけてくること自体が用事があるということなのだし、ついて行くとしよう。

「はぁ……分かった。で、どこで買えば良いんだ?」
「店までは案内したるわ。ほな、ついて来てや」

 俺は彼について、人通りの多い大通りを特に人目を忍んだりすることなく堂々と道を歩く。
 まあ、下手にこそこそ隠れて歩くと逆に怪しまれそうだし、ここはこれが正解なのだろう。
 と思っていると、俺の風の探知機が何やら妙な人間の動きを察知した。
 妙と言うのは、この大通りを不自然に横切ろうとする人影があるのだ。
 そしてそいつは、人混みを縫うようにしてこちらに向かって来ているようであった。
 ……はて、俺に何の用だろうか?
 俺は周囲を見回すようにしながら、その男の方を向いた。

「……!」

 そいつは俺と目があった瞬間、少し驚いたように一瞬立ち止まった。
 オーラを見て見ると、俺に近づこうとしていた男は赤いオーラを纏っている。
 俺はあえて気付かないふりをして、前を向いた。
 すると、そいつは再び俺に向かって歩きはじめた。
 どんどんと近づいてくる不審な男。
 そして、そいつはもうすぐ俺に手が届く位置まで近づいていた。

「おっと、そこまでや」
「うっ……」

 次の瞬間、その男の手をリカルドが捕まえていた。
 その男の手は、俺の鞄に向かって伸びているところだった。
 やはり、ひったくりやスリの類だったか。
 こういうこともあろうかと、町の中でも風の探知機を起動していた甲斐があった。

「じゃ、衛兵の詰所へ行くとしよか。言っとくが、ワイから逃げられると思わん方がええで?」
「ひっ……」

 リカルドがその男を睨むと、男はおびえた様子で大人しく俺達についてくる。
 そしてそいつを衛兵に引き渡すと、リカルドは大きくため息をついた。

「ったく、しょうもない奴も居るわな。おいスバル。オドレ、気づいとったやろ?」
「まあな。で、やっぱあいつひったくりだったのか?」
「あんな分かりやすい奴も居らんやろ。人混みの中を無理やりオドレの方に進んで来おったからな。上手い奴やと、もっと自然に近づいてくるで」

 ふむ、つまり不自然に近づいてくる奴を警戒すれば良いんだな。
 電車の中のスリは、獲物を探すために満員電車の中でも無理やり移動するって言う話を聞いたことあるし。
 やっぱ、どこに居てもああ言った輩はいるもんなんだな。
 そうして向かった先は、本当に煙草屋だった。

「ほな、この煙草で頼むで」
「……おい、本当に買うのかよ」
「ええやないか、こんくらい。けちけちすんなや」
「へいへい」

 俺はリカルドの言うとおり、指定された煙草を買う。
 特に年齢確認をされることもなく、すんなりと買うことが出来た。
 本当にこの町では年齢制限なんてないんだなぁと思っていると、隣でマッチを擦る音が聞こえてきた。

「ふ~……生き返るわ~……」
「それだけ聞くと何かの中毒患者だぞ……」
「かまへんやんか、誰に迷惑かけとる訳でもあらへんやろ」
「ま、そりゃそうだ」

 紫煙を吐き出しながら、彼はそう言った。
 まあ、実際にニコチン中毒者なのは間違いないだろう。

「ほな、そこらで飯でも食いながら話しようや」

 そう言いながら、リカルドは歩き出した。
 流石に歩き煙草はマナー違反だと思うがなぁ。
 だが、道行く連中を見ていると結構やっている奴が居るので、指摘するのもアホらしい。
 ここは黙って付いて行くことにしよう。
 そして彼は大通りに面した店を選んで中に入ると、事もあろうにオープンテラスの席を指定してそこに座るのだった。
 ……これ、本当に大丈夫なのか?

「なあ、情報屋ってこんな堂々と顧客に会って良いもんなのか?」
「普通はあかんわな。本来なら、視線すら合わさずに情報交換するもんや。ただ、それはオドレには無理な話や。ほんなら、逆に堂々としとった方がええ。そないしとくと、せいぜいワイとオドレが一緒に飯食うくらいの仲やってことくらいにしかならへんよ」

 リカルドは灰皿に灰を落としながら、俺の質問に答える。
 その様子は実に堂々としており、周囲の視線など気にしていないようであった。

「噂になったりしないのか?」
「そんなへまはせんわ。情報屋っちゅうもんはシマがあるもんや。町全体を全て把握しとる情報屋は、まずおらんわな。その隙間を縫えば、まず尻尾は掴まれん。そも、ワイが情報屋やったなんちゅう話、誰も信じへん」
「そりゃまた何でだ?」
「よう考えてみ? こ~んな喋り方して、こ~んな目立つ格好の情報屋が居るかいな。そないことしとったら、一発でバレてまうわ」

 俺の疑問に、リカルドはそう言って笑った。
 ああ、つまり俺の最初の疑問は冗談で済ますつもりなんだな。
 確かにこんな特徴的な奴がこそこそしてたら、そりゃあ普段から目を付けられること請け合いだ。
 今なら精々、情報屋に詳しい冒険者って言うくらいにしか思われないだろう。
 しかし、気になることはまだある。

「それにしても、情報屋の隙間ってどういうことなんだ?」
「情報屋かて、必要な情報は選ぶっちゅうこっちゃ。オドレは、情報屋がどこの誰とも知らんただの一般市民の生活をずっと見とると思うんか?」
「……そりゃないよな」

 リカルドの質問に、俺はそう答える。
 どう考えても無駄が多すぎるのだ。
 何の理由も無しにただの一般家庭の生活を覗き見るほど情報屋は暇では無いだろう。
 そんな俺の答えに、彼は頷いた。

「当たり前や。んなもんいちいち調べとったら、いくら時間があっても足らへんわ。逆に今のワイやオドレみたいに、黙っていても目立ちまくるような輩も余程のことがないと見たりはせえへん。ちゅう訳で、情報屋には動く条件があるっちゅうこっちゃ」
「動く条件?」
「せや。自分の眼の届く範囲で金になりそうな話を見つけるか、依頼を受けるか。そうでなければ、お得意様の危機を察知するかやな」
「お得意様の危機には動くんだな」
「そりゃそうや。お得意様っちゅうもんは、どんな情報が欲しいのかが分かっとる相手や。それを集めればほぼ売れる訳やから、情報屋にとっちゃ金のなる樹なんや。例えタダ働きになろうとも、お得意様は守らにゃあかんで」

 ああ、成程ね。
 情報屋にとって、エンドユーザーである顧客は一度に大金を落としてくれるものだ。
 一度顧客にしてしまえば、自分の正体を他に広げることなく次の情報を売ることも出来る。
 更にその顧客が欲しがる情報をあらかじめ集めておけば、即座に確実な情報を渡すことが出来る。
 そうすることで信頼も手に入り、ますます商売がやりやすくなる。
 情報屋にとって顧客は育てるものであり、それが失われるようなことは絶対に避けなければならないということだ。

「ほな、ここで一つ問題や。とある金になりそうな情報を、情報屋が手に入れたとするで。その金になりそうな情報、いったい誰が買うと思う?」
「……そう言う情報が必要な奴ってことか?」
「アホ、誰がそない当たり前のことを言えっちゅうた。それが何者なのかや」

 俺の返答に、リカルドは呆れ顔でそう答えを返した。
 それが何者なのか、ね……
 早い話がそれを買える金を持っている人物と言うことになるが……すると貴族や名の通った冒険者と言うことになる。
 しかし、彼らが必ずしも情報屋を必要とするかと言えば、そうとは言えない。
 何しろ、貴族であれば警備隊などに調べさせれば大体の異変には気付けるだろうし、冒険者の場合はそれが要るような事態に関わらないことが普通だ。
 う~む、分からん。

「色々思い付くが……どうにもアンタの考える答えじゃなさそうだな」
「それじゃあ困るで。一番情報を必要としとるのは誰か、そう言う話や」

 そう言いながら、リカルドはまた紫煙を吐き出した。
 一番情報を必要としている人間?
 ……ああ、よく考えたら居たわ、そんな人間。

「情報屋、で合ってるか?」
「その通りや。情報屋は確実な情報しか売られへん。ちゅうことは、自分の仕入れた情報の裏付けが本来必要なんや。それも、あらゆる角度からや」
「自分が仕入れた情報を直接売れないのか?」
「ハッ、そないなことして、その情報が間違うとったらどないするつもりや? んなことになったら、情報屋は終わりや。クライアントの信用を無くすだけやのうて、仲間からも干されてまうわ」

 俺の疑問を、リカルドはそう言って一笑に付した。
 ふむ……情報は鮮度が大事だと思っていたが、どうやらそんな単純な話では無いらしい。
 まあよく考えたらそりゃそうだ。いくら情報が新鮮でも元々が粗悪なものだったら話にならん。

「しかし、オドレが言うとる通りにせなあかん場合もあるわな。町中が動くような話もあれば、屋敷の中だけで動くような話もある。そこを調べられるのは、一人しかおらんかったりするからな。そん時は、証拠を持ってくるか自分の信用を利用するかのどちらかになるわな」

 と思っていたら、リカルドはまた違う話をし始めた。
 ん~……この話だと、とある狭い一点を調べる時、そこを調べられるのは一人しか居ないこともあるってことだよな?

「それ、さっき言ってたシマの話につながるのか?」
「せや。余程特殊な事情が無い限り、一つの事柄が臭いと思えば、情報屋はまずその事柄に関しての情報を他の情報屋に売るんや。んで、買ったもんはそれを元にして自分のシマで調べる。それを繰り返して膨らんだ情報を、顧客に売るんや。最初は銅貨で買えるやっすい噂話程度のもんが、最後には金貨で帰ってくるっちゅう寸法やな」

 ふむふむ……つまり、自分の仕入れた情報を裏付けるために余所から情報を買うってことになるのか。
 わざわざそこに金銭のやり取りを噛ませるのは、そうすることで相手が偽の情報を出せない様にするためのものなのだろう。
 信用ありきで商売をしているのだから、そこに不正があれば二度と同じ商売は出来なくなる訳だし。
 では、次の質問に行くとしよう。

「で、そのシマって言うのは具体的に何の話だ?」
「オドレの想像通り、ただ場所だけの話じゃあらへんわな。この場合、調べる相手のことや。貴族、冒険者、商人……身分が違えば、持っとる情報は違うてくるんや」

 リカルドはそう言って新しい煙草に火をつける。
 ん~? 情報屋なのに一定の身分の人間しか調べられない?
 これはどういうことだろうか?

「それ、同時には調べられないのか?」
「一見出来そうに見えるやろ? ところがどっこい、出来へんのよ。何せ、情報屋自身の身分が仕事道具の一つなんやからな」

 成程、そう言うことか。
 情報屋は周囲に気取られてはいけない、と言うことはその場に居るのが自然でなくてはならないのだ。
 で、貧民街に普段居るような奴が貴族の住宅地に居るのが自然なのかと言われれば、それは否だ。
 ターゲットが動くから、それに付いて行って情報を得る。
 それは周囲に自分の正体に疑問を持たれかねない危険な行為だ。
 だから、情報屋は他の情報屋から情報を買うのだ。
 貧民街の情報なら、それが欲しい別の身分の情報屋が買い、その逆もまた然りと言う訳なのだ。

「木を隠すなら森の中、てことか」
「そういうこっちゃ。ま、中には金に物を言わせて貴族の使用人や一般市民を子飼いの情報屋に仕立て上げる奴も居るんやけどな。そないなこと出来るんはよっぽどの大御所か貴族ぐらいのもんや。そないなことをしても、元が取れへんからな」
「高く売れば良いだけじゃないのか? それでも買う奴はいるだろ」
「これだけは断言出来るで。居らん。何故かちゅうと、情報屋を知っとるもんなら、専門の情報屋を何件か回った方が安上がりで、しかも確度も高いことを知っとるからや。せやから、どうしても情報が必要なもんしかせえへんのや。そんくらい、割の合わんことなんや」

 俺の疑問に、リカルドははっきりとそう答える。
 人を多く動かす分人件費が高くつくのは、まあ分かる。
 しかし、情報量は増えるはずなのに確度が低いというのは、いったいどういうことなんだろうか?

「子飼いを増やしても確度は低いのか?」
「高くはあらへん。何せ、情報屋の持っとる目や注意力を持たへんからな。これはよっぽど訓練して経験を積んどかんと付かんもんや。一朝一夕で身に付くもんじゃあらへんがな」
「そうなのか……」
「せや。例えば初めてこの町にきた情報屋があの館の領主に少し挨拶をしに行ったとする。すると、そいつはどこに何があって使用人が何人居てなんちゅう話はもちろん、窓の数や階段の段数、果ては庭木の本数まで全部記憶するんや。誰でもすぐに出来るもんとちゃうで。だから、情報屋っちゅうもんは横のつながりを大事にするんや」

 餅は餅屋、と言う訳ね。
 目的の物を探り当てる嗅覚なんてものは、確かに付け焼刃じゃ本業には敵わないだろう。
 いくら数が多くても、一番肝心な情報を誰も掴んでいないのでは意味が無い。
 なら、最初から専門家に調べてもらった方が何倍も効率が良いという訳だ。
 横のつながりだって、自分じゃ調べられない情報を調べてもらうことが出来るし、その情報網に何か掛かれば情報屋自身や顧客の危機を素早く察知することも出来る。
 このあたり、信頼のおける情報屋同士で連携を取らなければ上手くいかないことだろう。
 と言うか、情報屋に要求されるスペックが高すぎる。
 これは努力だけで簡単にどうにか出来るもんじゃなく、才能まで必要になってくるレベルだ。
 リカルドは訓練すれば出来ると言いたげだが、むしろ訓練しても出来ない人間の方が多いんじゃなかろうか?
 あ、そう言えば……

「……ここまで聞いてて何だが、そう言ったことを喋って良かったのか?」
「ハッ、この程度のことでどうにかなる情報屋なら三流も良いとこや。こないなことなら、そこらの冒険者でも知っとるわ。ワイかて情報屋の基礎知識は言うたが、ワイ自身の手の内は明かしとらん。そないなことが知りたけりゃ、オドレ自身が探れや」

 不敵に笑うリカルドの発言に、俺は内心胸をなでおろす。
 つまり、これまでの話は冒険者の間でも知っている奴は知っているような情報だということだ。
 だが、それはそう言った知識を持っていたとしても一般の冒険者は情報屋を見つけられないということでもある。
 う~む、一応聞いておこう。

「で、万が一情報屋の世話にならないといけない時はどうすれば良いんだ?」
「せやな……自分で見つけてまうのが一番やけど、それこそ情報屋レベルのもんにしか出来へん話や。んなら、さりげなく情報屋を探していることが分かればええ」
「さりげなく、なんだな?」
「大声で情報屋を探しとるなんて抜かすような阿呆に情報屋は会わへんよ。そないなもんに付きおうとったら、自分が潰れてまうからな。ま、その方法は自分で考えるこっちゃ」

 リカルドはそう言って新しい煙草に火をつける。
 むむむ……さりげなく情報屋を探していることを伝えるって、いったいどうやれば良いんだか……
 パッと思い付くもんじゃないが、確かにこれは自分で考えた方が良いものなのだろう。
 いつも同じ方法が通じるという訳でもないだろうし、自分で考えられるようにならないといざと言う時に困るだろうしな。
 まあ、必要ないならそれに越したことはないんだけどな。
 さて、この際だから他の気になることも聞いておこう。

「ところで、視線すら合わせない情報交換って、どうやるんだよ?」

 これはついさっきリカルドのしていた話で気になったことだ。
 視線すら合わせないってことは、全く接触せずに情報交換をするということである。
 当然この世界では携帯のメールみたいなものは無い。
 通信石での会話も考えてみたが、これは貧民街の人間が持っていたら不自然だし、金銭のやり取りをしようと思えばどうしてもお互いに同じ場所に出向かなくてはならない。
 その方法が、どうしても俺には考えつかないのだ。
 それに対して、リカルドは腕を組んで小さく頷いた。

「そないな方法いくらでもあるで。まあ、ここではなかなか出来へんやろうけどな」
「それまた何でだ?」
「せやな……丁度、向かいの店なら情報屋もやり易いかもしれへんな」

 リカルドは俺の質問にそう答えを返した。
 ここで出来なくて、向かいの店では出来る?
 いまいちよく分からん。

「ん? どういうことだ?」
「よう見てみ? この店とあの店、何が違うとるのか」

 そう言われて、俺は向かいの店を見た。
 向かいにあるのは、今俺達が居る店と同じようなオープンテラスの店だ。
 外に置いてある看板を見る限り、置いてあるメニューもこの店と大きく変わっているようなものでもない。
 違いがあるとすれば、この店の様に外から直接テラスに行けるようなものでは無く、一度店の中を通ってテラスに出る必要があるというくらいだ。
 むむむ……いったい何が絡んでるのだろうか……

「……ヒントは?」
「……まあ、こんくらいならかまへんか。あの店なら、女の情報屋、それも中流階級以上の身なりのもんが使うとるやろな。ま、条件次第じゃそれに限らんやろうけどな」

 リカルドは煙草を吸いながら少し考えて、俺にヒントを出した。
 中流階級以上の女? どういうことだ?
 ううむ、よく考えろ。
 視線すら合わせず情報を交換する、と言うことは情報を隠している何かを交換するとも考えられる。
 じゃあ、それがいったい何かって言うことがとても重要になる。
 もちろん、それを持っていることが不自然になってはいけない。
 だからこそ、リカルドは中流階級以上の女に限定したはずだ。
 となると……次に見るべきは道を歩く人間で、お金に余裕がありそうな女……
 しかし、今日は温かい。
 もうすぐ春も近いし、むしろ暑いくらい……あ。
 そう言えば、有るじゃないか。
 少しお金を持っている婦人なら持っていても不思議では無く、かつ自然に取り換えられるものが。

「……そうか、傘か」

 俺は自分の中に生まれた答えを、リカルドに告げる。
 あの店は、どの席に座るにもいったん店の中に入る必要がある。
 と言うことは、入口付近は雨の日に傘を持って入ると床が濡れて滑りやすくなってしまうわけだ。
 それを防ぐために、あの店には傘立てがあるのだ。
 そこに同じ柄の日傘を持って入ってしまえば、相手の傘を間違えて持って帰ってしまっても不思議ではない。
 あらかじめ時間を決めておけば、お互いの傘をさりげなく交換することで情報交換できるというわけだ。
 その俺の答えに、リカルドはにやりと笑った。

「ま、これは推測やけどな。あの店を情報交換に使うんなら、選択肢に入るちゅう訳や。これ、いろんな応用が利くで?」

 成程ね。確かに色々出来そうだ。
 逆に俺の立場からすれば、同じ装飾品を持って店に入った奴は、お互いに情報屋であると疑える。
 例えば、帽子やコート、傘なんかが怪しいところだな。
 もっとも、それは傘立てや帽子掛けなんかが有るような店に限られるが。
 う~む、まるでスパイ映画みたいだ。
 ……さてと、いい加減本題に入るとしようか。

「んで、別にこんなこと喋りに来た訳じゃないんだろ?」
「せや。ちと珍しいもんが手に入ったんでな。それのお裾分けや」

 リカルドはそう言って、持っていた皮の袋を目の前に置いた。
 お裾分け……はて、何だろうか?
 てっきり彼のかばんなのかと思っていたが、これそのものがお裾分けの品物だったらしい。
 中を覗いてみると、そこには燻製された立派な肉が入っていた。
 燻製された肉の表面には、うっすらと鱗を剥がしたと思われる痕が残っていた。
 ……おおう、ここでこれを見ることになるとは。

「お、ワイバーンの尻尾の燻製じゃないか」
「お、聞かんでも分かるんか?」
「師匠と旅してた時、何度となく食ったからな」
「……せやったな、オドレの師匠はあれやったな」

 驚きの表情を浮かべていたリカルドだったが、続く俺の言葉に苦い表情を浮かべた。
 ……苦い表情とは、どうやら我が師匠は情報屋の間でも余程破天荒な情報が流れているのだろう。
 それはともかく、こんなものは普通に生活していれば滅多にお目にかかるものではない。

「まあ、あんな無茶な旅をしないとワイバーンなんてそうそう会うもんでもないし、ありがたく頂くさ」
「せやせや。心して食えや」

 リカルドは笑いながら新しい煙草に火をつける。
 そして軽く吸って煙を吐くと、俺に話しかけてきた。

「ほんで、最近どうや?」
「特に変わったことはないな。相変わらず遠巻きに見ている奴は多いけどな」
「ほ~ん? 話しかけてくる奴はおらへんのか?」
「今のところ居ないな。ああ、アルドラが妹の戦闘訓練を俺に頼んできたな」
「ふむ、成程な」

 俺は自分の近況を簡単に話した。
 要するに、自分の周りで目立った動きをした奴が居なかったかどうかの確認だ。

「で、そっちはどうだ?」
「まあ、ぼちぼちやな。ワイの考えてたのと違う話に転がりそうなんや」

 リカルドはそう言いながら、店のメニューを見る。
 ……はて、それは一体どういう意味なのだろうか?

「……どういうことだ?」
「そこんところは、まだ秘密や。不確定な情報は喋れへんからな。ほな、水だけっちゅうのもなんやし、何か頼もうや」
「そうだな」

 色々と疑問な部分はあるが、俺達はとりあえず普通に飯を食うことにした。
 メニューを開き、店員を呼んで適当に注文する。

「ところで、オドレはホンマようモテるな?」

 すると、リカルドがにやにや笑いながらそう切り出してきた。
 そういや、最初にあった時も俺のことを色男って呼んでたな。
 アルドラの件は新聞に載ってたから分かるとして、この言い草だと他にも何か掴んでいるらしい。

「……なんだよ、藪から棒に」
「いやあ、オドレの浮き名を最近よう聞くんでな。アルドラ・シリウスにその妹、果ては居候先の公務員の嬢ちゃん。全く、聞いてて飽きへんわ」

 リカルドはそう言ってけらけらと笑う。
 大きなお世話だ、全く。

「あのなぁ、何で俺の周囲の色恋沙汰なんて調べてんだよ。それなんか関係あるのか?」
「んなもん、オドレがターゲットと同居なんざしとれば嫌でも耳に入ってくるで。オドレも大変やな、誰とも付き合わへんと公言しとるのに、ビクともしとらんし」
「そこまで知ってんのかよ……」
「当然や。ちゅうか、これ情報屋じゃかなり有名な話やで? アルドラとのデート、その妹の膝枕、公務員の嬢ちゃんの懐きぶり、情報屋はみんな見とるで」
「マジか……」

 次々と明かされる事実に、俺は頭を抱えた。
 な~んで、俺のプライベートが情報屋の間に流出してんですかねえ?
 そんなもの調べて何が面白い……いや待てよ?

「……なあ、情報屋を使って、俺のこと嗅ぎ回ってる奴が居るのか?」

 俺のプライベートを嗅ぎまわるってことは、情報屋が俺の情報を集めに掛ってると言うことだ。
 それに情報屋の間でで有名ってことは、それが必要であり、裏付けのために取引されているのだ。
 つまり、誰かの依頼で俺のことを調べていると言うこと。
 その誰かは教えてくれないだろうが、調べている人間が居るかどうか、その返事くらいは聞きたいのだ。

「いんにゃ、これはただの娯楽やな」
「ふざけんな」

 リカルドの返答に、俺はテーブルに崩れ落ちた。
 ……なんじゃそりゃ。完全にただのプライベートの侵害じゃねえか。
 これはもう、別の意味で問題である。

「まあまあ、確かに娯楽の一環でオドレの色恋沙汰を見とるがな、そうなるように仕向けたのはワイなんやで?」
「何でんなことしたんだよ?」
「考えてもみいや。オドレの色恋沙汰が楽しいから、情報屋はそれを見る。ちゅうことは、オドレの周囲の情報を情報屋が共有しとるってこっちゃ。そこから何か異変が起きればワイのところに情報が回るようになっとるんや。こうすればワイ等も楽しめるし、オドレの周囲の監視も一緒に出来るっちゅう寸法やな」

 リカルドはそう言って美味そうに紫煙を吐き出した。
 つまり、リカルドは周囲の情報屋を使って顧客の安全の確保をしていると言いたいようだ。
 成程、それはありがたい話だ。
 この守銭奴にもそう言ったことを考えることが……いや、ちょっと待て。

「……騙されんぞ。アンタ、その情報でいくら儲けた?」
「ワイだけやないけど、総額金貨十枚くらい売れとるんやないか?」
「おい!」
「いやぁ、ファンっちゅうもんは凄いで? 本気の奴は、情報屋までゴシップに付き合わせるんやからな。ま、おかげで良い小遣い稼ぎが出来ましたわ!」

 リカルドはそう言うと愉快そうに笑いだした。
 冗談じゃない。こいつ、何勝手に人のプライベート売りさばいてくれてんの?
 ……くっ、俺一人ならやめさせるところだが、こちらには目の不自由なスピカが居る。
 俺の周囲に何か起きたとき、情報屋達がその助けになると言うのなら目を瞑るべきだろう。
 それから先は、ただだらだらと飯を食って終わったのだった。

「ほな、ぼちぼち帰ろうや」
「そうだな」

 注文したものを食べ終わり、食後のコーヒーを飲みながら二人でそう言い合う。
 ちなみに、この国の飲食店にレジはなく、食べたものの代金を机の上に置いて帰るシステムだ。

「ああ、せやせや。その袋、捨てんといてや。そん中にオドレの欲しいもんも入っとるからな」
「ああ」

 そう言いながら飲んでいたコーヒーのカップを置いたそのときであった。

「食い逃げだぁーーーーー!」

 周囲にそんな叫び声が響く。
 ……マジか。

「……そんなことやる奴、本当にいるんだな」
「……ああ、おるで。そんなド阿呆共」

 俺の呟きに、リカルドは苦虫を噛み潰したような表情でそう返した。
 んん? 何か様子が可笑しいぞ?
 そう思っていると、遠くから誰かが走ってくるのが見えてきた。

「ほらほら! これも修行だよ、ジン!」
「だからって、全住民を敵に回すことはないでしょ、師匠~!」
「しょうがないだろ、うちの財布はあの守銭奴が握ってるんだから!」
「その財布の中身を確認してから食事をしてくださいよ!」

 そう言いあいながら俺達の目の前を駆けていく二人組。
 は、速い……
 赤髪の女と、群青色の髪の男ってことしか分からなかったぞ……

「あんのボケ共……!」

 と思っていると、突如としてリカルドが憤怒の表情で立ち上がっていた。
 ……あ、お知り合いでしたか……

「すまへんな、スバル。ちとやることが出来たさかい、ここの勘定頼むわ。心配せんでも今度払うたるわ!」
「あ、おい!」
「くぉらああああああ! 待たんかいワレェ! 天に代わってワイがオドレ等を裁いたるわああああああ!」

 俺が止めるのも待たずに、リカルドは逃げていった食い逃げ犯を追うために飛び出していた。
 そして、あっという間に目の前から消えうせたのだった。
 ……速い。
 う~む、俺も素早さを売りに出来るくらいの能力はあるはずだが、それでも今から追いつける気はしないな。
 俺もまだまだってことだな、うん。

 /

 誰も居ない家に帰ると、俺はコーヒーを淹れ、ワイバーンの燻製を革袋から取り出し冷蔵庫にしまい、そこから作り置きしておいたおやつのマフィンを取り出す。 
 いつアルドラが気まぐれで戻ってくるか分からないから、戻ってきた時にごまかせる方が良い。
 だからこそ俺はあえてリビングでこれを読み、帰ってきた時には新聞ではさんで部屋へ戻ると言う逃げ道を作るのだ。
 手元に新聞を用意し、その上で袋を調べる。
 よく見て見ると、袋は二重になっており、口のところを革紐で縫い合わせてある。
 俺はその紐を解いて、二重になっていたものを分解した。
 するとその中には、一枚の折り畳まれた紙が入っていた。
 それを取り出して、新聞を開きその中で革袋の匂いが染みついた紙を開く。
 内容を確認して見ると、そこには確かに俺が望む情報が書かれていた。
 確か、アルドラの近辺を洗う様に頼んでいたはずなんだよな。
 今となっては少し後ろめたく思うが、彼女に何の理由があって俺の過去を覗いたのかがまだ分かっていない。
 正直、スピカの話を聞いた限りではアルドラが領主と繋がっているという仮説にはいささか齟齬がある。
 ここは彼女を信じるためにも、ここは信じられる証拠があることを期待しよう。

「ふぅ……」

 コーヒーを一口飲み、一息ついてからよく読んでみる。
 さて、アルドラは……ふむ、そもそも屋敷に立ち入った形跡なし、行動にも不審な点は見られず、か。
 つまり、アルドラ本人ときな臭い相手である領主は直接会ってはいないということだ。
 ふむ……だが、疑問は残る。何故アルドラは俺の過去を覗こうなどと考えたのか、その答えが未だに分からない。
 それに、アルドラでなくとも、領主の屋敷に立ち入ることのできる奴は居る。
 アダーラか……彼女が領主の指令を受けて、アルドラが調査して、アダーラが報告をする。
 筋道としては実に真っ当だ。考えるまでもなく、その可能性は高い。
 ……が、それにしたって疑問が残る。あまりに杜撰すぎる。
 何故なら、もしこの方法を実行しようとするのならば、アダーラの存在は知られてはいけないはずなのだ。
 しかし、彼女はこともあろうに領主のメイドの格好をしてやってきて、しかもアルドラとの関係をあっさりばらしてしまった。
 もはやここまで来ると、疑ってくれと言わんばかりの行動だ。調べられているとわかってしまえば、誰だって領主との関連を疑うだろう。
 となると、やはりそもそもの前提が間違っていて、逆にこれは領主の犯行に見せかけたフェイクと言う可能性が出てくる。
 だが、そうだとすると今度は誰が、何のためにそう見せかける必要があったのかと言う話になる。

「う~ん……」

 ベーコンとレタスがはさんであるマフィンをかじりながら、頭の中を整理する。
 アルドラ個人が領主に恨みがあって、俺に領主に対する不信感を植え付けるのが目的だとするのは少し無理やり過ぎる。
 何しろ、それで一番不信感を向けられるのはアルドラ本人だ。
 何故なら、それで領主に対する不信感を植え付けようと言うのなら、俺がアルドラと領主の間に繋がりがあると知っていなければならない。
 あの時、俺はアルドラについては公務員であることくらいしか知らなかったはず。
 そこから領主との関係を推察しろと言われても、二人の関係が遠すぎて思いつかないはずだ。
 領主よりも自分の方にマイナスの感情が来てはどうしようもない。
 ということは、アルドラが個人的にあの魔法を使った可能性はほぼ無いと思っていいだろう。
 すると考えられるのは、アルドラの背後に領主以外の、恐らく領主と対立する何者かが居る可能性。
 正直、これが一番納得できる仮説でもある。
 これであれば、例えアルドラに不信感が向いてもその何者かがフォローすれば良いだけの話だ。
 領主の敵対者がいる可能性に関しても、ここ最近の重税や少し前に起きたらしいデモに対する反応をみれば、かなりの圧政を布いているのは間違いない。
 だとすれば、アルドラに俺が領主と関係ない存在であることを確認させて、その後で自分で俺に話しかける、なんていう構図も見えてくる。
 この場合の疑問点は、そのアルドラの背後に居る人物は何者なのかと言うことと、どうして今の今まで俺への接触が無いのか、そして何故アルドラはその人物に接触しないのか、この三点が主だ。
 現時点では、情報が無さすぎて仮定の域を出ないな。
 困ったことに、話のダシに使われている領主も、犯人から外せるわけではない。
 何故なら、フェイクと思わせることで自分から警戒の目を外す等と言うことを考えているか、そのまんま短絡的に行動をするような馬鹿か、と言う可能性も残っているからだ。
 だが、この可能性については俺は低いと思っている。
 何しろ、前者の場合は俺のことをもっと綿密に調べ上げて疑り深い性格であることを知らなければならないし、後者ならもっと早くから本人が接触をしてきてもおかしくないからだ。

「はぁ……」

 大きくため息をつきながら、コーヒーをすする。
 ……ダメだ、情報が少なすぎる。現状では容疑者が絞れない。
 それに、リカルドの持ってきた情報もどこまで信用して良いのかが不明だ。
 彼は情報屋の情報はほぼ正しいものであると言っていたが、それでも俺は信用しきれない。
 そもそも、彼が本当に情報屋なのか、その確証が無いのだ。
 確実なのは、リカルドはただの詐欺師では無いということ。
 だって、もしそうならば最初に金を払った時点で逃走しているはずだからだ。
 なら、迷い人である俺を安心させて、不意打ちして資産を奪う……と言うのも、可能性は薄い。
 それならば、リカルドほどの腕前があれば俺の前に姿を現す必要がない。
 あの実力があれば、俺が正面切って向かい合っても返り討ちに遭う可能性が高い。
 う~む……リカルドが俺と敵対する意味合いも薄いし、行動的にもその要素が薄すぎる。
 何より、あいつの出すオーラは青色だ。
 つまり、リカルドは現時点では悪意のない味方なのだ。
 と言うことは、人間そのものは信用しても良いが、情報が本当に正しいのかは少し疑わなければならない、と言ったところだな。
 ふぅ……まあ、少なくともアルドラ本人に妙なつながりが無かっただけ良しとしよう。
 仲良くなった相手を、疑いの目で見るのは色々ときついものがあるからな。

「ふむ……」

 頭の中を再び整理しながら、もう一口マフィンを食べる。
 実は、アルドラと領主の間に何のつながりもなかった場合、もっと大事な問題が浮上する。
 もし、リカルドが情報屋としての職務を全うしており、彼の提示する情報が全て真だった場合、何故領主の噂が俺の耳に届いたのかと言う話になる。
 そもそも、リカルドが俺に接触してきた理由がこれだ。
 これは、彼が領主が俺に目をつけているという確かな筋の情報を手に入れたということに他ならない。
 となると、何故今まで領主側に動きが無かったのか、いつどうやって俺と接触するつもりなのか、そして俺と接触してどうしようと言うのか?
 これらの疑問が新たに浮かんでくる。
 ……くそっ、こういうときにサーザが居れば……
 あの女神はどうしようもないむっつりだが、能力は本物だからな。
 そこまで考えてから、俺は静かに耳をすませる。

「…………」

 家の中は静まり返っており、俺の耳には何の音も聞こえては来ない。
 ……ダメか。反応があれば色々聞けると思ったんだが。
 う~ん……何だか、振り出しに戻った感じだな。
 しかし、リカルドも馬鹿では無いし、俺の疑問程度は解決してくれるだろう。
 それに、あいつの本命は領主の方だ。
 俺の動きを利用して領主に何かしようとするのならば、そちらの方は面倒を見てくれることだろう。
 だが、そうなると今度はアルドラの方が手薄になりそうだ。
 となると、追加料金を支払って新しく依頼する必要があるかもな……
 そう思いながら、俺は報告書を見直した。
 ん? まだ何か書いてあるな。

 追伸:ワイが情報屋だってこと迂闊に口にするなや、ドアホ

 ……ごもっともで。
 あいつ、俺が町で情報屋が云々と言う話をするのが予想出来ていたらしい。
 さて、そろそろ夕飯の準備をするとしよう。





* * * * *

 タイトル通り、情報屋の中間報告です。
 リカルドさん、ちゃんと仕事はしているのです。

 さて、内容的には、アルドラさんのある種の疑いが晴れて、その一方で、更なる疑問がいくつか浮かんできた形ですね。
 スバル君、なかなかに面倒くさいことに巻き込まれています。
 ついでに実はプライベートもへったくれもなかったことが判明。
 今日も彼の周りでは情報屋達の眼が光っています。

 さて、今回ちょろっと出てきたキャラを見て、時系列が分かった方も居るはず。
 はい、あの男がまだ下積み時代ですね。

 では、ご意見ご感想お待ちしております。
 
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